カインの「しるし」はタトゥー(刺青)か?
人類最初の殺人を犯したカインについて旧約聖書・創世記4章8節に次のように書かれています。
カインが弟アベルを殺したあと、創造主(神)とカインの間で次のような会話がなされます。
少し長くなりますが創世記4:9~16をご覧ください。
本日のブログでは、15節の創造主(神)がカインにつけた「しるし」に注目したいと思います。
この「しるし」が具体的にどんな物であったかについて聖書には詳しく書かれていないので、いくら聖書を読み返してみても分かりません。
過去及び現在多くの人たちの間で議論がなされ、いくつかの説があります。
最も一般的な説は「タトゥー(Tatto)刺青」です。
カインの体に刺青の刻印をしたのではなく、たとえばノアの時代の大洪水の後に、創造主(神)が大洪水を二度と起こさないと約束した「しるし」としての「虹」のように、ある自然現象であったのではないかという説もあります。
また、過去のある時期には、カインが創造主(神)からつけられた「しるし」は肌の色が黒くなるというものだったという人たちもいました。
この考えによって、黒人はカインが受けた呪いを受け継いだ人種だという見解があったのです。
この見解は黒人たちが呪われているならば彼らを奴隷として扱っても良い、また彼らを差別しても良いというひどい差別の正当化に使われたのです。
当然、この見解は全く聖書的ではありません。
この「しるし」と訳されている単語が色黒な肌と訳されている箇所は一つもありませんし、カインが創世記4章で受けた呪いはカインのみに与えられたもので、その呪いがカインの子孫に受け継がれるなどという内容はどこにも書かれていません。
また、カインの子孫が色黒であったという記録は聖書には書かれていません。
いずれにして、カインの「しるし」が具体的にどんな物であったかは謎のままなのです。
ここから、私の個人的な考えを少し述べたいと思います。
創世記はカインが生きている時代にカインに直接取材して書かれたわけでは当然ありません。
カインの時代よりもずっと後の時代に書かれたものです。
恐らく、口伝えでカインの「しるし」について語り継がれていったのでしょうが、カインの時代に近い時代の人たちの間ではカインの「しるし」がどんなものであったか具体的に語れたのではないでしょうか。
しかし時代がすすむにしたがって、カインの「しるし」がどんなものであったのかが少しずつ希薄になっていったのではないかと私は考えます。
ですから、カインの時代よりもずっと後の時代の創世記の著者もカインの「しるし」が具体的にどんなものであったか書きたくても書くことができなかったのでしょう。
もし、聖書がウソでっち上げの作り話であれば、カインの「しるし」についてもっと具体的に書いたのではないでしょうか。
たとえば、「神はカインの額(ひたい)にカインの名をしるしとして刻んだ」というように。
聖書がウソでっち上げの作り話ではないからこそ、聖書の著者は自分が知り得た情報に、知り得た情報以外のものを一切付け加えることも、余計な脚色もすることがなかったのです(と私は考えています)。
本名「馬場忠博」で投稿しているフェイスブックも宜しければご覧ください。
↓ ↓ こちらをクリック
https://bible-seisho.jimdo.com/
★私は、聖書に書かれている内容を、誰が読んでも明らかに比喩的な言葉を除き、字義通り理解した上で信じています。したがって、創造主である唯一の神の存在を確信し、イエスをキリスト(救い主)と認める者です。しかし、カトリック教会等のいずれの教会にも属していない無教会者です。あらゆる新興宗教のいずれの信者でもありません★
・天地万物の創造主だけが神
・万物・人間を創造せずして神たる資格なし
・商売繁盛の神、龍神など「〇〇神」と「神」の文字をくっつけても、万物を創造せずして神たる資格なし
・釈迦が万物を創造した方なら、釈迦を神と崇めますが、万物・人間を創造せずして拝む対象に非ず。
〈私の信条〉
盲目的ではなく根拠に基づき理性的に、キリストを信じ尽くし、聖書を信じ尽くします。
★(HN)星周作:(本名)馬場忠博(1956年生):馬場聖書研究室★
<私は聖書の神を信頼する>
私は、命の源である天地万物の創造主である神が愛をもって私たち人間を創造してくださったと確信しています。愛である神が、天災、戦争、病などの苦難の多い人生で人間の一生を死によってすべて終わらせてしまうとは、私には考えられません。聖書に書かれている通り、神、キリスト・イエスを信じる者たちが、死後復活して神の御国において祝福の中で永遠の命を生きていくことを信じています。そのようにしてくださる神を信頼して、聖書の学びを継続します。