星 周作 Blog

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アブラハム契約(その①)

 

本日は聖書に記されている「アブラハム契約」を検討しますが、その前に契約の基礎的なことをまず確認したいと思います。

契約を別の言い方をすれば約束を交わすということですね。

例えば、7月5日にAが中古のパソコンを1万円で売ると言うとBが買うと言いましたが、代金の支払いとパソコンの引き渡しは7月20日にすると口約束しました。

法律上は契約書を作成しない口約束であっても、7月5日に売買契約は成立し、買主のBは代金支払いの債務(義務)を負い、売主のAはパソコンの引き渡しの債務(義務)を負うことになります。

 

今度はAはパソコンを1万円で売るのではなく、Bさんに次のように言ったと仮定します。

「今週末の土曜日に食事に付き合ってくれたら7月20日にパソコンを無償(タダ)であげる。」

もちろん、Bはこの申し出を承諾しました。

この時、AとBとの間でパソコンの贈与契約が成立したことになります。ただ、「食事に付き合ってくれたら」という「条件」が付いていることに注目してください。特に何も条件が付いていなければ、無条件の(贈与)契約となり、贈与者のAだけがパソコンを引き渡す債務(義務)を負うことになります。

 

前置きが少し長くなってしまいました。

それでは、アブラハム契約と呼ばれるもののポイントを確認したいと思います。

次の聖書箇所をご覧ください。

創世記12:1~3

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創世記17:1~12

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誰でも、初めて聖書を手にして聖書を学ぶ前からアブラハムという名前だけはどこかで聞いたことがあったのではないでしょうか。

ただ、アブラハムは創造主(神)から授けられた名前であって、以前はアブラムであったことが17章5節でわかります。

アブラハム契約が成立したしるし(証し)が割礼ですが、ノアの時代にあった洪水後に創造主(神)とノアとの間で交わされた契約、いわゆるノア契約のしるしが「虹」なのです(創世記9:11~17)。

 

創造主(神)とアブラハムとの契約内容の主要な要素は以下の三つです。

(1)土地(カナン)を与える。

(2)子孫がふやされる。

(3)アブラハム及び子孫が祝福される。

 

アブラハムにはイサクが生まれ、イサクにはヤコブが生まれ、このヤコブには創造主(神)よりイスラエルという名前が授けられ(創世記35:10)、ヤコブの子孫がイスラエルの民となり、ユダヤ人ともなっていくことになります。

なお、イスラエル人とユダヤ人については近日中にブログアップする予定です。

 

人間社会で結ばれる各種の契約は、前置きで書いた売買契約のように契約当事者の双方が債務(義務)を負うことや、条件付き贈与契約のように一定の条件が付くことがありますが、アブラハム契約は上記の三つの要素でわかるように、おもに、創造主(神)が債務(義務)を負い、何ら条件の付かない無条件契約であるところが特徴です。

したがって、イスラエルの民が幾度となく偶像崇拝をするなど、創造主(神)に背くことがあっても、「代々にわたる永遠の契約」と17章7節に記されているようにアブラハム契約は21世紀のこの現代にあっても未だに有効であり続けているのです。

ですから、ヒトラーによるユダヤ人虐殺など歴史上ユダヤ人は幾度となく民族消滅の危機にありましたが、その危機を乗り越えてユダヤ人は増え世界各国で多くのユダヤ人が活躍してもいるのです。

 

突然ですが、ここで質問です。

創造主(神)は約束(契約)を何かの都合で破ることはあるでしょうか。

イザヤ書55:11をご覧ください。

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過去のブログで折に触れて書いて来ましたが、創造主(神)の口から出た言葉ほど重いものはなく、必ずや成就します。

 

約束の地カナンは今ではパレスチナと呼ばれていて、歴史上争いの地となっていますが、聖書的には必ずイスラエルの地となります。

何故なら、創造主(神)がそのように約束されたからです。

 

ここで、もう一つ質問をさせてください。

今から約400年前の1603年に江戸幕府を創設した徳川家康のことを知らない日本人は小学生以下の幼児を除いて、まずいないでしょう。

しかし、他国の全世界の人で徳川家康を知っている人がどれ程いるでしょうか。

聞くだけ野暮ですね。

一般の外国人はサムライに興味を持つことがあっても徳川家康に興味を持つことはなく、日本史を研究している学生や学者だけでしょう。。

 

それでは、4000年以上前の人アブラハムを知っている人は全世界でどれ程いるでしょうか?

常識的に考えて4000年前の人間のことが忘れ去られることなく世界中の人の記憶の中に生き続けるなどということが考えられるでしょうか。

 

しかし、まず間違いなくアブラハムを知っている人たちが全世界にいます。

世界各地にいるキリスト教徒、ユダヤ教徒イスラム教徒ですね。

天地万物の創造主(神)を信じていない人であっても、聖書をほんの少しだけ読んだことがある人であればアブラハムのことを知っているはずです。

 

ここで私が言いたいのは、12章2節の「あなたの名を大いなるものとしよう。」と約束した創造主(神)のことばが、間違いなく、アブラハムの名が全世界の人間の記憶の中に生き続けているというかたちで、すでに成就しているという現実です。

 

済みません。本日はここまでです。

アブラハム契約は聖書に書かれた文字上の単なる契約ではなく、生きた契約として過去から現在に至るまで有効に働き、世界がこのアブラハム契約の法則に基づき動いている、と私は確信しています。

ユダヤ人の歴史に興味を持って世界史を学べばアブラハム契約の内容が見えてくるはずです。

次回もこのアブラハム契約の内容を検討したいと思います。

↓ ↓ (その②)はこちらをクリック

hoshishusaku.hatenablog.com

 

 

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https://bible-seisho.jimdo.com/



★私は、聖書に書かれている内容を、誰が読んでも明らかに比喩的な言葉を除き、字義通り理解した上で信じています。したがって、創造主である唯一の神の存在を確信し、イエスをキリスト(救い主)と認める者です。しかし、カトリック教会等のいずれの教会にも属していない無教会者です。あらゆる新興宗教のいずれの信者でもありません★

・天地万物の創造主だけが神

・万物・人間を創造せずして神たる資格なし

・商売繁盛の神、龍神など「〇〇神」と「神」の文字をくっつけても、万物を創造せずして神たる資格なし

・釈迦が万物を創造した方なら、釈迦を神と崇めますが、万物・人間を創造せずして拝む対象に非ず。

〈私の信条〉

盲目的ではなく根拠に基づき理性的に、キリストを信じ尽くし、聖書を信じ尽くします。

★(HN)星周作:(本名)馬場忠博(1956年生):馬場聖書研究室★

<私は聖書の神を信頼する>

私は、命の源である天地万物の創造主である神が愛をもって私たち人間を創造してくださったと確信しています。愛である神が、天災、戦争、病などの苦難の多い人生で人間の一生を死によってすべて終わらせてしまうとは、私には考えられません。聖書に書かれている通り、神、キリスト・イエスを信じる者たちが、死後復活して神の御国において祝福の中で永遠の命を生きていくことを信じています。そのようにしてくださる神を信頼して、聖書の学びを継続します。

〈イエスを信じる者は永遠の命をもつ〉ヨハネによる福音書3:16)ことを私は確信します。

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