聖霊と三位一体(最終回)
(その⑪)の続き。
前回に続き、聖霊が神ご自身であることを聖書によって確認したいと思います。
まず、次の聖書箇所をご覧ください。
ヘブル人への手紙10:15~16
16節は下記のエレミヤ書31:33を引用しているのですが、聖霊が主(YHWH・神)であると明確に記しています。
エレミヤ書31:33
続いて、次の聖書箇所をご覧ください。
使徒の働き28:25~26
26節は下記のイザヤ書6:9を引用しているのですが、聖霊が主(YHWH・神)であると明確に記しています。
イザヤ書6:9(新改訳聖書)
<注> 「すると仰せられた。」の箇所を新共同訳聖書では「主は言われた。」と訳しています。
上記以外にも聖霊が主(YHWH・神)であると記している聖書箇所が数ヶ所あります(ここでは割愛します)。
結局、「わたしはある(Iam)」(出エジプト3:14)と表明された創造主(神)は、「父なる神」であり「子なる神」であり「聖霊なる神」でもある御方なのです。
一体である「父なる神」「子なる神」「聖霊なる神」が唯一の神です。
突然ですが、皆さんは雌雄同体の生物を知っていますか。
雌雄同体の生物がこの世に存在することが発見されたのは何時のことだったのでしょうか。
その存在を知らなかった人が、その存在を初めて聞かされた時には、雌雄同体が一体どういうことなのか理解できたでしょうか。
理解できないから、存在しないとはならないでしょう。
「神は霊」だと聖書は教えています(ヨハネの福音書4:24)。
私たち人間の知恵では霊の世界の全貌など知りようがありません。
天地万物を創造された創造主(神)の人間の知恵を遥かに凌駕する驚異の知恵と御業を人間の知恵では解き明かすことは不可能です。
結局、人間の知恵では本当の意味で霊である創造主(神)の実体を把握することなど不可能です。
理解できないからと言って三位一体を否定し、聖書を素直に読み取ることから離れて、イエス・キリストが神ではなく人間に過ぎず、聖霊が神ご自身ではなく神の活動力や影響力に過ぎないと解釈することは、霊の世界のことを無理やり人間の知恵のレベルに引き下げることではないでしょうか。
「三位一体」という言葉を抜きにして、聖書を素直に読みさえすれば、「父なる神」「子なる神」「聖霊なる神」が一体として存在することは明らかです。
当ブログは聖書初心者を対象に、聖書の細かいところまで立ち入ることを控えながら聖書のエッセンス(ポイント)を書いています。
三位一体について、まだまだ、書きたいことはたくさんありますが、今回は取り敢えずここまでにします。
最後に内村鑑三の言葉を2ヶ所引用(要約)して、三位一体の検討を終えたいと思います。
「ユニテリアン的信仰を文字どおりに解すれば、これ神の単一を唱えて、その三位一体を打ち消すところの信仰である。・・・中略・・・神は一位であると言えば、キリストは人であって神でなくなるのである。そして、神なる救い主を要求せざる信仰は、罪のあがないを要求せざる信仰である。・・・中略・・・神は一なり、人類はすべて兄弟なり、信仰はこれで尽きているとユニテリアン信者は言う。まことに簡単明瞭である。・・・中略・・・ユニテリアン教の主張は別にして、実際において、簡単なる信仰信条がはたして有効なるやは大なる疑問である。人生そのものが複雑であって、これは簡単に言い表すことのできるものではない。人生に神秘的方面がある。いかなる哲学もこれを説明することができない。ユニテリアン教は信ずるに易(やす)しといえども、人生の奥義に徹底せざる教えである。」
<注> ユニテリアン主義とは、キリスト教正統派教義の中心である三位一体(父と子と聖霊)の教理を否定し、神の唯一性を強調する主義の総称をいう。ユニテリアンはイエス・キリストを宗教指導者としては認めつつも、その神としての超越性は否定する。キリスト教正統派の中心教義を否定しているため、正統派キリスト教とは区別される(ウキペディアより)。
「三位一体の教義は道徳的教義であります。これを信じることによって人の人生観は全く一変します。これを拒みます時に彼の品性の変化は始まります。キリスト教のすべての教訓はこの教義と大きな関係をもっています。これを取っても捨ててもいいと思う人は、未だキリスト教は、三位の神を信じないでこの勢力を維持することはできません。私は私の聖書に照らしても、また私の理性に訴えてみましても、ことにまた私の実験的生涯に応用してみましても、主なる神は三位一体の神でなくてはならないことを信じて疑わないのであります。」
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★私は、聖書に書かれている内容を、誰が読んでも明らかに比喩的な言葉を除き、字義通り理解した上で信じています。したがって、創造主である唯一の神の存在を確信し、イエスをキリスト(救い主)と認める者です。しかし、カトリック教会等のいずれの教会にも属していない無教会者です。あらゆる新興宗教のいずれの信者でもありません★
・天地万物の創造主だけが神
・万物・人間を創造せずして神たる資格なし
・商売繁盛の神、龍神など「〇〇神」と「神」の文字をくっつけても、万物を創造せずして神たる資格なし
・釈迦が万物を創造した方なら、釈迦を神と崇めますが、万物・人間を創造せずして拝む対象に非ず。
〈私の信条〉
盲目的ではなく根拠に基づき理性的に、キリストを信じ尽くし、聖書を信じ尽くします。
★星周作(HN)本名:馬場忠博:馬場聖書研究室★
<私は聖書の神を信頼する>
私は、命の源である天地万物の創造主である神が愛をもって私たち人間を創造してくださったと確信しています。愛である神が、天災、戦争、病などの苦難の多い人生で人間の一生を死によってすべて終わらせてしまうとは、私には考えられません。聖書に書かれている通り、神、キリスト・イエスを信じる者たちが、死後復活して神の御国において祝福の中で永遠の命を生きていくことを信じています。そのようにしてくださる神を信頼して、聖書の学びを継続します。