イスラエル人、ユダヤ人、ヘブル人(その④)
(その③)の続き。
前回の続きに入る前に約束の地カナンについて次のことを確認して置きたいと思います。
創造主(神)から約束された土地カナンには、カナン人が先住民としていました。
このカナンは、ノアの3人の息子のうちのハムの子孫です。
念の為、次の聖書箇所をご覧ください。
創世記10:1及び10:6
創世記10:15~19
前回、イスラエル人が王を立てることを求めたことをサムエル記第一8章で確認しましたが、イスラエル人が王政を求めた理由の一つは、ペリシテ人の脅威だと言われています。
ペリシテ人は「海の民」の一派としてエジプトを攻撃し、のちにカナン沿岸部(地中海沿い)に定着した人々です。
鉄製の武器を用いて、内陸部へと侵入しました。彼らに対抗するため、イスラエル人は中央集権的な統治体制と軍人組織を持つ王政へと移行したのです。
(出典:創元社「聖書大百科」)
なお、このペリシテ人の名称から転化したのがパレスチナと言われていて(ペリシテが訛って?パレスチナ)、パレスチナという名称は聖書では用いられていませんが、ギリシア人が初めペリシテ人の地と呼び、その名称が後に彼らの住む地の名称となり、その後更にその範囲が拡げられ今日に至っているようです。
時代を紀元130年頃に進ませると、当時、この地はローマ帝国が支配していたのですが、ユダヤ人のローマに対する反乱(バル・コクバの反乱)を鎮圧したローマ皇帝ハドリアヌスが、ユダヤという名をこの地上から抹殺するため「ユダヤ領」を「シリア・パレスチナ領」に変えたため、パレスチナの名が定着しました。
ちなみに現在のパレスチナ人は、その後この地に定着したアラブ人で、ペリシテ人とは直接関係はありません。
パレスチナ民族というパレスチナ人がいるのではなく、パレスチナ人とは単純にパレスチナ地方に住んでいる人々ということなのです。
話は変わりますが、聖書を学ぶ前までの私は中東情勢及びパレスチナ問題に全く無知であり、ニュースでパレスチナ問題が放送されても全く理解不能であり、パレスチナ問題に少し興味を持ち始めて新聞を読み始めてみたもののパレスチナ人、イスラエル人、ユダヤ人の違いすら分かっていなかったので、何を書いているのかさっぱり分からず数行を読んだだけで挫折したことが何度あったことでしょうか。
こういう私の体験もあって、今回このブログのテーマ「イスラエル人、ユダヤ人、ヘブル人について」をアップする気になったのです。
聖書の学びを生きたものにするためにも、現代の世界情勢を知って置くことも必要だとの考えもあり、パレスチナ問題は聖書的には約束の地カナン問題でもあるのでカナンがパレスチナと呼ばれるようになった経緯も知って置く必要を感じたのです。
本日はここまでです。
本日のブログではイスラエルが士師の時代から王政に移行した後のサウル王、ダビデ王、ソロモン王について書く予定でしたが、パレスチナの語源のブログになってしまいました。済みません。
なお、バル・コクバの反乱については別の機会にアップする予定です。
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★私は、聖書に書かれている内容を、誰が読んでも明らかに比喩的な言葉を除き、字義通り理解した上で信じています。したがって、創造主である唯一の神の存在を確信し、イエスをキリスト(救い主)と認める者です。しかし、カトリック教会等のいずれの教会にも属していない無教会者です。あらゆる新興宗教のいずれの信者でもありません★
・天地万物の創造主だけが神
・万物・人間を創造せずして神たる資格なし
・商売繁盛の神、龍神など「〇〇神」と「神」の文字をくっつけても、万物を創造せずして神たる資格なし
・釈迦が万物を創造した方なら、釈迦を神と崇めますが、万物・人間を創造せずして拝む対象に非ず。
〈私の信条〉
盲目的ではなく根拠に基づき理性的に、キリストを信じ尽くし、聖書を信じ尽くします。
★(HN)星周作:(本名)馬場忠博(1956年生):馬場聖書研究室★
<私は聖書の神を信頼する>
私は、命の源である天地万物の創造主である神が愛をもって私たち人間を創造してくださったと確信しています。愛である神が、天災、戦争、病などの苦難の多い人生で人間の一生を死によってすべて終わらせてしまうとは、私には考えられません。聖書に書かれている通り、神、キリスト・イエスを信じる者たちが、死後復活して神の御国において祝福の中で永遠の命を生きていくことを信じています。そのようにしてくださる神を信頼して、聖書の学びを継続します。