星 周作 Blog

★ 福岡より〇〇をこめて  ★

聖霊と三位一体(その⑦)

(その⑥)の続き。

 

今回から三位一体の教理について検討します。

 

三位一体は聖書自体に出てこない語でありキリスト教神学の中の特に難しい領域ですが、当ブログでは、私なりに理解した範囲で検討していこうと思います。

 

三位一体はラテン語で「三であること」を意味する「トリニタス(Trinitas)」に由来する語ですが(英語ではトリニティ・Trinity)、この言葉自体は2世紀のキリスト教神学者テルトゥリアヌスが発明した言葉と言われています。

 

父なる神、子なる神、聖霊なる神の三つの位格(ラテン語でペルソナ・persona、英語でパーソン・person)が一体とはどういうことでしょうか?

 

三位一体の教理は、ひとつの人格が三者の役割を演じているという概念(これを「様態論」という)ではなく、また、ひとまとまりになった三つの神々がいるという概念(これを「三神論」という)でもありません。

 

三位一体を定義すると「神は唯一の存在であるが、その単一の神格の中に、永遠かつ対等な三つの位格が存在する。この三つの位格は、その本質は同じであるが、その存在は別個のものである」ということですが、「ああ~そういうことか、よく分かった」と頷ける人は、まずいないでしょう。

 

アメリカの牧師であり神学者のロバート・チャールズ・スプロール(1939年~2017年)は、著書「三位一体とは何か」の冒頭で次のように書いています。

「三位一体という概念は、正統的なキリスト教にとって真理の基準、譲り渡すことのできない条項となっています。しかしながら、教会史を通して絶えず論争の基であり、今日に至るまで三位一体について混乱は続いていて、多くの人はこの概念について深刻な誤解をしたままです。三位一体という教理は、クリスチャンが信じる神は三人いるという意味だ、と思っている人々もいます。これは三神論の考えであり、教会はその歴史を通して三神論を断固拒否してきました。またある人々は、三位一体とは教会が抱え込んでいる矛盾だと見なしています。たとえば、私は哲学の博士号を持っている人と話したことがあります。その人はキリスト教を否定していましたが、その根拠は、三位一体は、キリスト教信仰の核心に『一が同時に三である』という明らかな矛盾があることを表しているから、ということでした。・・・中略・・・ただし、三位一体は神秘であり、それを十分に理解するには私たちの理解力が及ばないとしても、教会史に刻まれたこの有名な定式に矛盾はないのです。」

 

次の聖書箇所をご覧ください。

旧約聖書申命記6:4

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新約聖書・テモテへの手紙第一2:5

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旧約聖書・創世記1:26

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新約聖書ヨハネ福音書1:1~3

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「主はただひとりである」「神は唯一です」と旧約聖書でも新約聖書でも書いている一方、「われわれとして、われわれに似せて」「ことばは神とともにあった。ことばは神であった」とあり「ことば」であるキリストも神であった、とはどういうことでしょうか。

何とも奇妙で不可思議なことを書いていると感じるのは私だけでなく、これらの聖句を読んだ人は誰でも混乱したり、中には聖書の矛盾だと指摘するでしょう。

 

もし、聖書が小説のような作り話であれば、読者が混乱するような三位一体などという教理が生まれるような奇妙で不可思議なことを書く必要はなく、もっと分かりやすく、例えば、神は唯一であり、イエス・キリストは偉大であったが被造物の人間に過ぎず、聖霊は神の活動力であると書けば十分であったはずです。

 

しかし、聖書記者も「神は唯一」と書く一方で「われわれに似せて」と書く際に当の記者自身が誰よりも奇妙で不可思議なことと感じながら書いたのではないでしょうか。

ただ、真実であったからこそ、事実をありのまま御霊に導かれながら忠実に書くことに努めたに過ぎないのです。

 

私は、この奇妙で不可思議な聖句によって、さらに聖書の真実性を強く感じています。

 

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hoshishusaku.hatenablog.com

 

 

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★私は、聖書に書かれている内容を、誰が読んでも明らかに比喩的な言葉を除き、字義通り理解した上で信じています。したがって、創造主である唯一の神の存在を確信し、イエスをキリスト(救い主)と認める者です。しかし、カトリック教会等のいずれの教会にも属していない無教会者です。あらゆる新興宗教のいずれの信者でもありません★

・天地万物の創造主だけが神

・万物・人間を創造せずして神たる資格なし

・商売繁盛の神、龍神など「〇〇神」と「神」の文字をくっつけても、万物を創造せずして神たる資格なし

・釈迦が万物を創造した方なら、釈迦を神と崇めますが、万物・人間を創造せずして拝む対象に非ず。

〈私の信条〉

盲目的ではなく根拠に基づき理性的に、キリストを信じ尽くし、聖書を信じ尽くします。

★星周作(HN)本名:馬場忠博:馬場聖書研究室★

<私は聖書の神を信頼する>

私は、命の源である天地万物の創造主である神が愛をもって私たち人間を創造してくださったと確信しています。愛である神が、天災、戦争、病などの苦難の多い人生で人間の一生を死によってすべて終わらせてしまうとは、私には考えられません。聖書に書かれている通り、神、キリスト・イエスを信じる者たちが、死後復活して神の御国において祝福の中で永遠の命を生きていくことを信じています。そのようにしてくださる神を信頼して、聖書の学びを継続します。

〈イエスを信じる者は永遠の命をもつ〉ヨハネによる福音書3:16)ことを私は確信します。
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