十字架刑とムチ打ちの苛酷
磔(はりつけ)には、色々な形態があったようです。
代表的なものは、十字形、T字形、I字形です。
(出典:日本キリスト教団出版局・目で見る聖書の時代)
イエスは、十字形で磔にされたとするのが通説ですが、エホバの証人(ものみの塔)は「I字形」を主張しています。
個人的には、どちらでも構わないと考えます。
磔にされた本質が重要だからです。
磔の方法について、聖書のどの箇所にも詳しく記されていませんが、手首と足のくるぶしにクギが打たれたことが、パレスチナで発見された紀元一世紀の受刑者の遺体から発見されたそうです。
何故、聖書に磔の方法が詳しく書かれていないのか?
当時、磔は見せしめの為に公開で行われていたので、聖書記者もみんなが知っていることを殊更詳細に書く必要がなかったのでしょう。
私たちが、ウソをつくとき、本当らしく見せるために、要らぬ描写や脚色をするのではないでしょうか。
真実、事実である場合は、脚色などせずに事実を淡々と語ることでしょう。
このことは聖書全体についても言えることで、起こったことを淡々と記しています。
(出典:講談社・図説大聖書)
イエスは、磔の前にムチ打ちに処せられていますが、ムチには鋭利な物が埋め込まれていて、ムチがしなって顔に巻き付いたときに皮膚が裂け骨も見え、顔だちは損なわれ見るも無残な姿になっていた可能性があります。
このことが、イザヤによって預言され、旧約聖書イザヤ書52:14に書かれています。
口語訳聖書 ↓
メルギブソン監督の「パッション」では、ムチ打ちのシーンが描かれています。
映画も公開当時、残酷なシーンと話題になりましたが、個人的感想は、映画よりも実際のイエスの方がもっと悲惨であったのではないかと推測します。
下の画像は18世紀の無名の芸術家がつくったもので、十字架上に拷問の道具が集められています。
実際、拷問も行われていたようですが、イエスも拷問にあった可能性はあるでしょう。
(出典:講談社・図説大聖書)
何故、イエス様は、このような残酷な刑に処せられなければならなかったのでしょうか。
この疑問に対する答えを知りたく、私は、聖書を学ぶようになったのかもしれません。
拙い私のブログを読んでいる方で、イエス様の十字架の意味を知りたい方は、聖書に触れてみてください。
聖書の学びによってイエス様の十字架の本質を理解した人達は、イエス様の人間に対する言葉では言い尽くせない深い愛に感謝し、老若男女問わず、むせび泣いて涙が止まらなかったと言います。
私もそうでしたが、今このブログを書いているときも、ムチ打ちと十字架刑のシーンを思うとき、胸にこみ上げてきて目頭が熱くなります。
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★私は、聖書に書かれている内容を、誰が読んでも明らかに比喩的な言葉を除き、字義通り理解した上で信じています。したがって、創造主である唯一の神の存在を確信し、イエスをキリスト(救い主)と認める者です。しかし、カトリック教会等のいずれの教会にも属していない無教会者です。あらゆる新興宗教のいずれの信者でもありません★
・創造主だけが神
・万物・人間を創造せずして神たる資格なし
・商売繁盛の神、龍神など「○○神」と「神」の文字をくっつけても、万物を創造せずして神たる資格なし
・釈迦が万物を創造した方なら、釈迦を神と崇めますが、万物・人間を創造せずして拝む対象に非ず。
・親鸞、日蓮など、人格が高潔であり尊敬できる方であっても、万物・人間を創造せずして拝む対象に非ず。
☆星周作(HN)本名:馬場忠博:馬場聖書研究室☆